2016年12月16日金曜日

教育動向:次期教育長官にベッツィ・デヴォス



アメリカの教育動向(久原みな子)

トランプ次期大統領は、11月23日、次期教育長官にベッツィ・デヴォス(Betsy DeVos)を指名した。デヴォスは、バウチャー制度と学校選択制の支持者として知られ、1993年にはミシガン州ではじめてチャーター・スクールを許可する法律の成立を支援、その他にもGreat Lakes Education Project(GLEP)やAmerican Federation for Children (AFC)など学校選択制を推進する団体の創設や運営に関わり、活発なロビー活動を行ってきた。

1958年生まれ、ミシガン州出身のデヴォスは、地元のキリスト教系私立高校を卒業。同州にあるカルヴァン・カレッジで経営学と政治学を学んだ後、1982年から共和党の活動に参加し、1996年から2000年にはミシガン共和党委員長を務めた。夫のディック・デヴォスは、アムウェイ創業者の大富豪リチャード・デヴォスの息子であり、アムウェイを継承する親会社アルティコを引き継いだ後、ミシガン州知事選に出馬したが落選。その後も1989年に設立したディック&ベッツィ・デヴォス・ファミリー財団(The Dick & Betsy DeVos Family Foundation)などを中心に、2人は潤沢な資金を使って、教育、芸術、宗教、福祉、労働分野など、保守派の慈善活動、ロビー活動を幅広く行っている。今回の大統領選では、はじめジェブ・ブッシュを支持、その後マルコ・ルビオとジョン・ケーシックの支持を表明していたが、共和党におよそ3億円を寄付した。


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