2016年8月3日水曜日

教育動向: 民主党選挙綱領-教育政策は?


アメリカの教育動向(久原みな子)

共和党に続き、7月25日から全国大会を開いた民主党は、政策綱領を採択し、ヒラリー・クリントンを正式に大統領候補者として指名した。

Education Weekで連邦教育政策と選挙の行方を追っているAndrew Ujifusaによれば、民主党の教育政策は、K-12政策では、クリントン候補支持をすでに表明している米国2大教員組合の主張と重なる部分が大きい。例えば、オバマ政権とは異なり、統一テストの結果を学校や教師の評価と、財政支援のための検討材料として利用することを否定し、子どもに統一テストを受けさせないという保護者の権利を認めた。また、チャーター・スクールの意義を一部認めながらも、公立学校と置き換えられるものではないとし、特に営利目的の学校に関しては否定的態度を明らかにした

 オバマ政権と変わらない点としては、今年に入り議論となったトランス・ジェンダーの生徒のトイレ利用問題をうけて、改めてLGBTの生徒の権利を保証していくことを約束した。同様に、英語を第二外国語として学んでいる生徒、障がいのある生徒、人種的マイノリティーや低所得家庭の生徒への支援も引き続き表明した。また、バーニー・サンダースの主張とも重なる大学学費への支援、学生ローンへの財政支援を約束。質の高い保育の拡充と、保育教員の賃金引き上げなども盛り込まれた。 
  

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