2015年7月14日火曜日

教育動向: 全米教育協会(NEA)が年次大会を開催

アメリカの教育動向 (久原みな子) 

 米国最大の専門職団体であり、会員数約320万人の全米最大の教員組合である全米教育協会(NEA)の年次大会が、6月26日より10日間にわたりフロリダ州オーランドで開催され、7,000人近くが参加した。 
 各州支部からの代表組合員により広範囲にわたる100を超える事項が議決された。そのうち、各地で紛糾と議論が続いている州共通学力基準、コモン・コアと、その到達度を測る統一テストに関しての決議事項が15以上あった。決議された内容をみると、コモン・コアに反対し、統一テストの受験を拒否するオプト・アウト運動を支持するNEAの立場が浮き彫りとなった。議決された事項は、例えば、テスト作成の2大コンソーシアムであるPARCC とSmarter Balancedによる統一テストが、教員評価と学校評価に利用される限り州単位での反対運動を展開すること、すでに始まっている各州でのオプト・アウト運動を支援すること、各州での義務的な評価を拒否する権利を組合員が行使できるように教育し支援することなどである。そのほか、特に最近再度高まりをみせていた教育における人種差別問題に具体的に取り組むことなどが決議された。

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