2015年6月2日火曜日

教育動向: ニューヨーク州教育長にメアリー・エレン・イリアが就任

アメリカの教育動向 (久原みな子)
 
 ニューヨーク州の教育委員会は5月26日、元フロリダ州ヒルズボロー郡の教育長であるメアリー・エレン・イリアをニューヨーク州の教育長に任命した。前任のジョン・B・キング・ジュニアは、オバマ政権下の連邦教育長官アドバイザーに就任したため、2014年末をもって退職していた。イリアは、今年1月に解雇されるまで、過去10年間にわたりフロリダ州タンパを含む全米8番目に大きい学区で、教員評価システムの改善、教員組合との交渉など教育長として業績を上げてきた。特に、2009年には、生徒の統一テストの成績を教員の給与の一部に反映する教員評価システムを導入するために、ビル&メリンダ・ゲイツ財団から1億ドルの援助をヒルズボロ-学区が受けたことでも知られる。ニューヨーク州では、フロリダ州同様、全米初の各州共通学力基準であり、ゲイツ財団が多額の援助をしているコモン・コアとその到達度を測る統一試験の導入に関して議論が続いており、
今年に入りこれに反対するため20万人以上の生徒が受験を拒否(オプト・アウト)している。イリアはニューヨーク州出身で、1970年から19年にわたり社会科および英語教師をしたのち、1989年から教育行政に関わってきた。今後は、州教育長として7000以上の小中学校を含むニューヨーク州全域の教育を管轄することになる。
 
 

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