2018年10月2日火曜日

研修報告: スウェーデン教育視察 10日目

9月29日

北欧教育視察10日目。
今日は林先生のお家にてまとめの会を行いました。

まずはじめに皆で湖畔へ行き、そこでシュールストレミングの缶を開けました。
シュールストレミングとはスウェーデンで主に食べられる塩漬けのニシンの缶詰のことで、世界一臭い食べ物として有名です。薄いナンのようなパンにバターを塗り、つぶしたジャガイモ、玉ねぎ、香草、ゆで卵、サワークリームと一緒に巻いて食べると、においはあるものの、さっぱりと食べられました。シュールストレミング自体の味は塩辛く、少量で十分でした。これを最初に食べた人はすごいなと思いました。スウェーデンの食べ物として、良い経験ができたと思います。

先生のお家では、ザリガニとミートボールを頂きました。ザリガニパーティーでは頭にお誕生日の人が被るような紙の帽子を被り食べるそうです。どのような味なのだろう?と思っていましたが、エビのような食感で塩気がありとても美味しかったです。ミートボールと一緒に久しぶりに日本のご飯も頂き、とても安心する味でした。料理に温かみがあり、やはり食べ慣れてきた味が一番だなぁと感じました。

日本には明日帰国します。その前の最後の想い出としてとても素敵な経験ができました。台風の影響がなく、無事に帰れるといいなぁと思います。

(担当: 田中優希)


※本事業は、信州大学知の森基金を活用したグローバル人材育成のための短期学生海外派遣プログラムの助成を受けて実施されています。

研修報告: スウェーデン教育視察 9日目

9月28日

北欧教育視察9日目。
今日は『ライブ!スウェーデンの中学校―日本人教師ならではの現場リポート』著者の宇野幹雄先生をお呼びし、ウプサラ大学にて教育セミナーを行いました。前日までの3日間で3つの学校へ行き実習をさせていただいた経験をもとに、スウェーデンの教育と日本の教育の相違点だけでなく共通点についても考え、それぞれの学校ごとにプレゼンをしました。



その中で、スウェーデンは移民を受け入れており、その子の文化的な背景も一人ひとり違うことから統一して指導をするのが難しいことや、教員の資格を持たずに教えている教師もたくさんおり、その場合通知表は校長先生がつけることになるなどの驚きもありました。

また、日本では当たり前のように毎日自分たちでやる清掃も、多くの国では清掃業者が教室に入り掃除をし、改めて日本の自分たちでやる掃除の意味や日本の精神を考える機会となりました。

セミナー後はウプサラ大学周辺の観光をし、大学の裏の道ではこのようなきれいな風景も見られました。途中、ハロウィーンのマレフィセントのようなデコレーションもあったり、お城の屋根に旗のように洗濯物が干してあったりと、様々なものを見つけながら街を歩きました。一週間前にゾンビマラソンで走ったコースを日中歩いて見ると、また違った景色を見ることができ、楽しかったです。空気が澄んだとても素敵な街だと感じました。

(担当: 田中優希)

※本事業は、信州大学知の森基金を活用したグローバル人材育成のための短期学生海外派遣プログラムの助成を受けて実施されています。

研修報告: スウェーデン教育視察 8日目

9月27日

今日はUppsävjaskolanに学校訪問に行きました! 1日を通して8つの授業を参観させていただきました。中でも特に印象的だった授業について書いていきたいと思います。



まず6歳クラスのスウェーデン語の授業です。先生が読み聞かせをするという内容でしたが、子どもたちは読み聞かせの間リンゴやミカンなどのおやつを食べながら読み聞かせを聞いていました。授業なのにおやつを食べながら授業を受けている光景がとても衝撃でした。食べることに集中しているのかな?と思いましたが、教師の問いかけがあると半数以上の子どもが手を挙げて答えていました!日本にはないスタイルでとても面白かったです。

次に3年生の手芸の授業です。自分だけのクッションを作るという内容でした。前時に書いたデザインを基にして、たくさんあるフェルトから好きな色を選び、型取りをして縫うという活動を児童はしていました。この授業を見て自分自身が受けた裁縫の授業を振り返ってみました。自分はデザインされ、型取りされたものをミシンで縫うだけの授業でした。しかし、ここでは0から自分で考えて創り出すという活動であり、子どもたちにとってより楽しく、考える力がつくのではないかなと感じました!
最後に4年の音楽の時間です。音楽室に入ると子どもたちは1人ずつヘッドフォンをしてiPadを操作していました!何をしているのかというと、ナショナルデーで発表するための曲を作っていると仰っていました。ドラムやギターなど8つのパートの音を組み合わせて子どもたちはとても熱心に音楽を試行錯誤して作り出していました。音楽なのにサイレントでとても衝撃的でした!

このような、日本にはない授業がたくさんありとても刺激的な1日でした。

3日間の学校訪問をしてみて、どの学校も子どもにとっても教師にとっても環境が整っているということが共通していると感じました。環境が整っているからこそ、教師は子どもへの支援をより手厚くすることができたり、子どもたちも自由に学べることができたりしているのではないかと思いました!

(担当: 西村真衣)

今日は、Uppsävjaskolanという学校に訪問しました。

たくさん驚いた授業があったのですが、その中でも1つ、最も驚いた授業を紹介します。それは、3年生の木工の授業です。 子供たちは、オリジナルの小さな船を作っていました。ここは木を切るテーブル、ここは色を塗るテーブルなど、テーブルごとにやる内容が決まっており、自分のペースに合わせて作っている様子がありました。

木工で使う道具が壁一面に立てかけられており、その種類の多さと、カバーもかけずに保管してあることにとても驚きました。子供たちにとってそのような道具は身近であり、教師は子供たちを信頼しているからこそできることなのかなと感じました。

また、この授業には4つのステップがあり、それぞれの説明は動画でされているようでした。その動画の出し方がとても面白いのです。なんと、QRコードが教室の後ろの壁にあり、それを各自で読み取り、動画を再生させるのです。QRコードを読み取るとYouTubeの説明の動画に直接繋がります。見たいと思った時にすぐに見れ、また教師も説明をする時間が省け、より子供たちに目が向けられる時間が増えてとても良いなと感じました。
そして、子供たち一人一人に、「1人でできます」「手伝ってください」と書かれたカードが配られており、どちらかを出しながら作業をしている様子がありました。教師は一目で支援が必要な子が分かり、子供たちは声に出さない分教室の中も比較的静かで、作業に集中できるなと感じました。

スウェーデンの学校は木工の授業を大切にしており、「自分たちで家を作ってしまうこともあるよ」と先生から聞いた時はとても驚きました。

日本とは違ったスタイルの授業を見て、とても新鮮で面白かったです。QRコードで読み取り、動画で説明するなど、日本の学校にも取り入れられそうな所がたくさんありました。日本の学校の授業に合わせて取り入れていけたらいいなと感じました。

(担当: 田中愛実)


※本事業は、信州大学知の森基金を活用したグローバル人材育成のための短期学生海外派遣プログラムの助成を受けて実施されています。